「滝のような汗が出る」更年期のホットフラッシュ問題。私が実践した汗対策4選
49歳の私が一番ストレスを感じているのは、更年期症状・更年期障害の代表的な症状といわれている「ホットフラッシュ」。他人から見てハッキリとわかる症状なので …
ウーマンカレンダー woman calendar
頭が急に熱くなってぼーっとしたり、カッカと熱くなったり。いわゆるホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)は、代表的な更年期症状とされています。つらくても「更年期だから」と我慢している人も多いと思いますが、実はちょっとした習慣や工夫で改善されると産婦人科医の駒形依子先生は言います。具体的な方法を聞いてみました。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
★関連記事:ホットフラッシュが1日に14回も!汗が噴出、動悸も始まり…症状改善のためにやってよかったこと
更年期症状の例として必ずと言っていいほど挙げられる、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)。なぜ更年期世代の女性に起こりやすいのでしょうか。
「女性ホルモンのエストロゲンの減少により、自律神経が乱れ血管が拡張して体温調節機能が働かなくなることで起こります。また、更年期になると血流の方向が変わることも要因です。加齢とともに女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減ると、子宮周りへの血行が悪くなります。ですが、血の量は更年期だからといって変わりませんし、血流というのはもともと上半身に向かいやすい特徴があります。そのため、上半身に血流が集中して脳への血流が増えることで、ホットフラッシュが起きるのです」(駒形先生)
ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)の原因となる女性ホルモンの分泌を増やすことはできませんが、更年期症状は改善できると駒形先生は言います。
駒形先生によれば、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)は体の脱水が進んでいるときに起きやすいと言います。
「体内の水分が足りないと、下半身への血行がさらに悪くなってさらにのぼせやすくなります。例えば朝方にのぼせやすいという人はお風呂上がりの水分補給が少ないことが原因かもしれません。夜中にトイレに行くのが嫌で水分補給を控えることで脱水が進み、朝にのぼせて起きてしまうということもあります。
水分を補給するときはお茶という人も多いと思いますが、お茶は利尿作用が高いものが多いので、経口補水液が効果的です。経口補水液ならミネラルや塩分も補給できます。アルコールも利尿作用が高いので、寝る前は控えたほうが良いでしょう。
一番脱水が進んでいて喉が渇く朝とお風呂上がりは必ず水分補給をして、日中も少量でいいのでこまめに水分をとるようにすると良いですよ」(駒形先生)
経口補水液というと、熱中症対策用の飲料というイメージがありましたがホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)の対策にも効果的なんですね。
下半身の血行が悪くなることで起こりやすいホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)。それでは下半身の血行を良くすれば改善するのでしょうか。
「血行を良くするには下半身を温めたり、動かしたりすることはホットフラッシュの予防策として効果的です。特におすすめなのが、骨盤周りのストレッチ。
骨盤ストレッチをすると、足首から肩まで全身の筋肉がほぐれ、緩みやすくなります。そのため、全身に血が巡るようになり、酸素や栄養が運ばれるようになります。さらに、胃腸も温まるので胃腸の働きが良くなり免疫機能も上がり、子宮の状態も良くなります」(駒形先生)
骨盤ストレッチの方法は以下のとおり。イラストと併せて、ぜひトライしてみましょう。
①背筋を伸ばして、膝を直角に曲げて椅子に座る。足の裏全体を床につけて両足をそろえ、両足の内くるぶしと膝の内側をくっつける。
②かかとを床につけたまま、骨盤の左側と右側を交互に上に持ち上げるように動かす。このとき、骨盤だけを動かし、背中が左右に揺れないように注意する。
③慣れてきたら「左肩を下げながら左骨盤を上げる」「右肩を下げながら右骨盤を上げる」という動作を交互に繰り返す。
まさに、良いことずくめの骨盤ストレッチ。少しずつでいいので思い立ったときに、毎日続けることが大切だそうです。
かくいう私も、ホットフラッシュで早朝に起きてしまう日々が続いていましたが、経口補水液をこまめに飲むようにしたら、なんと次の日に改善しました! これに骨盤ストレッチをプラスすれば、もうホットフラッシュで悩むことはなくなるかもとワクワクしています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/mido
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
イラスト/サトウユカ
★関連記事:「汗、止まって!」汗がダラダラ恥ずかしい!ホットフラッシュで化粧が落ち寝汗もびっしょり【体験談】
あなたの体験談も教えて! 抽選でギフト券進呈
私は「もう生理は終わった」と思い込んでいた時期がありました。しかし、思いがけない体の変化をきっかけに、長く向き合うことになった経験があります。その一つひとつが、今の自分を見つめ直す...
続きを読む閉経を間近に迎える40代後半、50代前半の女性にとって気になるのは自分の体の変化ではないでしょうか。中でも気になるのが、腟・子宮・卵巣といった女性特有の機能。生理がなくなることで生...
続きを読む40代になってから、「生理が今までと違う」と感じたことはありませんか? 更年期症状や閉経のことが気になる年代が抱えやすい生理の悩みについて、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞...
続きを読む若いころは女性としての体の変化について知識はあったとしても、実感として感じることはなかったでしょう。どんなに睡眠不足でもちょっと休めば体力は回復するものだと思い、夜の生活もそうだっ...
続きを読む更年期後半になると、若いころと比べておりものの量が減ったと感じている人もいるでしょう。下着の汚れが気になる人は「この分だと閉経したら血もおりものも出なくなる?」と思っている人も多い...
続きを読む49歳の私が一番ストレスを感じているのは、更年期症状・更年期障害の代表的な症状といわれている「ホットフラッシュ」。他人から見てハッキリとわかる症状なので …
私は「もう生理は終わった」と思い込んでいた時期がありました。しかし、思いがけない体の変化をきっかけに、長く向き合うことになった経験があります。その一つひ …
理由もなく涙が出たり、ささいなことでイライラしたり……。そんな感情の起伏に悩まされているのなら、それは更年期うつのサインかもしれません。では、更年期の感 …
46歳を過ぎたころから経血量が減ってきました。面倒くささがなくなった一方で、寂しさもありました。自分なりに温活したり食事に気を付けたりしていましたが、4 …
更年期と思われる症状が現れ、日々の感情の起伏の波や疲労感に悩まされていました。状況を改善するためにおこなったことは、現状の自分を振り返り、悪習慣の改善と …
40代になり、肌のハリや髪の毛のパサつきが気になり、女性ホルモンが減ってきたのかなと思うようになりました。いくつになってもきれいでいたいけれど、エステに …
40代のころから、家事に育児、役員活動とフル回転で頑張ってきました。最近疲れが取れない、動悸がすると思っても、加齢のせいだろうと特に気にもせず軽く考えて …
47歳の私は更年期に片足を突っ込んだくらいと思っていました。加齢による記憶力の低下は感じても、更年期の症状と思われるものはまったくなく無縁だと思っていた …