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イライラ、やる気が出ない、肩凝り、頭痛と更年期に来すさまざまな不調。でも、婦人科に行くまででもない……と悩んでいる女性は多いでしょう。そこで、見直したいのが毎日の食生活。まずは更年期のホルモンバランスについて知った上で、更年期に積極的にとりたい食材を管理栄養士と薬学博士の先生方に教えていただきました。
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閉経の前後5年間の10年間を更年期と呼びますが、この時期は肩凝りや頭痛などの身体症状から、イライラや気分の落ち込みなど精神的な症状までさまざまな不調が表れやすくなります。産婦人科医の松村圭子先生によれば、これらの不調の原因は女性ホルモンのゆらぎと関係があると言います。
「女性は月経周期において、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが規則正しくリズムをもって、増減を繰り返しています。このリズムが崩れるとゆらぎにつながります。
さらに更年期に入ると大きくゆらぎながら、エストロゲンが低下していきます」(松村先生)
女性ホルモンのゆらぎは美容面にも大きく影響すると言います。
「卵巣からは、エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)という3種類のエストロゲンが出ており、エストラジオールの活性が一番高く、エストロゲン量として調べるのはこのエストラジオールです。
「エストラジオールは、肌の角質層の水分を保持して潤いを保ち、真皮層のコラーゲンやエラスチンの合成を促進してハリを保っています。特に閉経後は、このエストラジオール量がほぼゼロに近くなるため、肌のハリツヤに影響を及ぼしガクッと老けます」(松村先生)
身体、精神、美容に影響する女性ホルモンのゆらぎは、生活習慣で改善することが可能だそうです。
見直したい生活習慣の中の一つが食生活。管理栄養士の渥美まゆ美先生に、ホルモンバランスを整える食材ととり方のコツを教えていただきました。
「マグロやカツオにはビタミンB6が含まれています。
ビタミンB6 は、エストロゲン代謝に働きかけるといわれていますので、ホルモンバランスを整えてくれる助けとなります。
水溶性ビタミンなので、鮮度のあるうちのほうが多く摂取できますし、加熱による損失も多いので、生で食べるのがおすすめです」(渥美先生:以下同)
「アボカドには、パントテン酸が含まれています。
パントテン酸はストレス緩和作用のある副腎皮質ホルモンの合成・促進に関与するといわれていますので、更年期やプレ更年期のイライラするときなどにおすすめです。
同様にパントテン酸を多く含む納豆やそばと組み合わせると栄養バランスも整いおすすめです」
「女性ホルモンといえば類似の働きをする大豆です。
大豆に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きをしてくれるので、ホルモンバランスを整える助けになります。
大豆として食べるとあまり吸収率は良くないので、限られた商品だけ偏って食べるのではなく、納豆、味噌、豆乳、油揚げなどさまざまな大豆商品をこまめに食卓に取り入れることをおすすめします」
「ナッツ類に含まれるビタミンEは女性ホルモンの一つである黄体ホルモン(プロゲステロン)の材料となります。脳下垂体や卵巣に働きかけホルモン分泌コントロールします。また、血液循環改善の働きもあります。
同様にビタミンEが多いかぼちゃやブロッコリーと組み合わせてサラダにしたり、おやつとして食べるのもおすすめです」
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