
40代・50代になると肌や体形、疲れやすさなど「歳を取ったな」と思うことが増えるもの。老化現象、年だから、と諦めていませんか。老化現象を加速させる物質として知られているのが活性酸素ですが、この活性酸素をある物質と結合させると水になる、ということをご存じでしょうか。アンチエイジングケアの最新事情に詳しい美容専門医の黒田愛美先生に、その「ある物質」について教えてもらいました。
教えてくれたのは…
監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)
美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。
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老化の素・活性酸素とは?

過剰発生すると体中をさびさせる
年を重ねれば老化が進むのは当たり前ですが、同じ年齢でも若々しい人、老けて見える人がいるのはなぜなのでしょうか。
「老化を加速させるのは『活性酸素』という物質です。活性酸素は、私たちが生きていく上で欠かせない酸素が体内に取り込まれ、代謝される過程で自然に発生する物質です。自然に発生するくらいの量なら問題ないのですが、活性酸素が体内に過剰に発生してしまうと体にさまざまな悪影響を及ぼすのです。
活性酸素は細胞を酸化させ、さびさせ、つまり体中を老化させる働きを持ちます。シミ、シワ、たるみなど見た目の老いだけでなく、がん、動脈硬化、高血圧、糖尿病など病気の原因にもなります。
活性酸素が増える原因には紫外線や放射線、大気汚染、たばこやアルコール、薬剤の摂取、過度の運動や強いストレスなどが挙げられます。 また酸化されやすい脂肪を多く含むスナック菓子や、揚げてあるインスタントラーメンのような加工食品も活性酸素を増やす原因になります。
ですから、まずは紫外線対策をしっかりして運動をする場合は適度にする、といった心がけがアンチエイジングには有効です」(黒田先生)。
活性酸素を水に変える物質とは?

水素を取り入れることで活性酸素は無害な水になる
健康と美容に効果があると一時期「水素」がブームになりましたが、いかがでしょうか。
「活性酸素(OH)と水素(H)と反応することで水(H2О)に変化します。
老化の原因となる活性酸素は、水素をとることで無害な水になるのです。
現在、その効果については研究が進められていますが、美容面、医療面とも続々とエビデンスが発表されています」(黒田先生)。
水素は気体ですが、どのようにとるのが効果的なのでしょうか。
「おすすめしているのはサプリメントです。水素は非常に蒸発しやすく、一般的な水素水から十分な量の水素をとるのはなかなか難しいです。
サプリメントなら、マグネシウムなどの物質に水素を吸着させ、体内で水素が発生するように設計されているので、効率よく摂取することができます。
ただ、まだ水素のサプリメントはドラッグストアなどで多く流通していないのが現状で、美容クリニックやオンラインショップで購入するケースが多いようです。
私が監修しているサプリメント『サビルナ』にも水素が含まれており、クリニックやAmazonで販売しています。
そのほか、一般社団法人 水素治療研究会が監修するサプリメントもあります。予防医学の医師が監修したサプリメントが安心だと思います。
オンラインショップにはいろいろな水素関連の商品が販売されていますが、選ぶ際には不要な添加物が大量に入っていないかを確認してください。また、『GMP認定工場』で作られたかどうかも指標になります。
GMPは医薬品や医薬部外品、健康食品などの製造に対して設けられている規範ですが、そのうち健康食品に関しては、GMPの認定を受けることで適正な製造管理と品質管理が徹底された『GMP認定工場』として認められます」(黒田先生)。