「毎日食べすぎていた」夫が2週間で5kg減!炭水化物抜きダイエットで気付いた食習慣の盲点
物心ついたころから、食べることが大好きだった私。子どものころは少しぽっちゃりしていましたが、運動部に入っていたのでカロリーの消費も多かったです。そのため …
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腹痛を訴えかかりつけ医を受診した夫が、胆石による炎症と診断され手術のできる大病院へ救急搬送。2度にわたる手術で、胆管に詰まった結石を取り、石灰化した胆のうを全摘しました。食習慣が影響する病気ということで、退院後に食事指導を受けると、夫の普段の食習慣がNGだらけだったことがわかったのです。
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5年前のある日、夫が腹痛を訴えかかりつけ医に受診しました。しばらくすると夫から「大病院に救急搬送されることになった」とメールがあり、胆石が胆管に詰まり炎症を起こしているので手術になるらしい、ということがわかりました。
夕方、病院に駆けつけると、すでに内視鏡手術で胆管に詰まった結石を取り終えた夫がベッドで眠っていました。説明があるというので別室に入ると、「今日は胆管の結石を取りましたが、CT画像でもわかるように、ご主人の胆のうは全体が石灰化してしまっています」と医師は真っ白に映った胆のう部分を指さしました。そして「この状態だといつまた結石が胆管に落ちて炎症を起こすかわかりません。もう一度手術をして胆のうを全摘します」と告げられました。
胆のう全摘と聞いて驚いた私は、それによる後遺症はあるのか聞きました。すると医師は「胆のうは肝臓で作られる胆汁を貯める場所。取っても特に影響はありません。ただ、胆汁は脂肪の分解に必要なものなので、消化不良を起こすことがあります。肉や脂っぽいものをたくさん食べなければ問題ないと思いますよ」と説明してくれました。
「そもそも胆石ってどうしてできるんだっけ?」
私は帰宅するとネットで調べました。すると高脂肪食のとり過ぎや肥満・運動不足・野菜や青魚をあまり食べないといった原因が挙げられていました。これを見て私は「夫は胆石ができて当たり前」と納得しました。
というのも、夫は肉や脂っこい食事が大好き。夕飯が魚だと「なんだ魚か……」と露骨に不機嫌になります。小柄なのに太り気味で、運動不足。にもかかわらず、当時高校でサッカーをしていた息子と張り合うように、おなかいっぱい食べます。
そのくせ健康ブームには敏感で、自分の都合の良い解釈をしては謎の食理論を展開。例えば、糖質制限のために「ご飯は食べない」と言い出す一方で、会社から帰るとまず菓子棚を開けておせんべいを食べる。「原料はお米だよ」と言うと「これを食べるためにご飯を食べないんだ」と不可解な言い訳を始めます。
またあるときは、薄味で仕上げた料理を「薄い!」と言って調味料をたっぷりかける。揚げ物を食べるときは、ソースでお皿が真っ黒になるほどかけるので「そんなにかけたら塩分とり過ぎ」と言うと、「ソースに塩は入っていない」と言い張ります。
退院時に「栄養士の食事指導を受けてください」と言われたので、この機に私は夫が展開する謎の食理論にはっきり白黒つけてやろうと思い立ちました。
栄養士の食事指導は、私ひとりで受けました。担当は男性の栄養士。「夫が普段おかしな食理論で言い訳ばかりするので、今日は本当のところを知りたいんです」と私は手帳を広げました。
まず、ご飯を食べない問題。「ご飯を食べないと、物足りなくておかずを食べ過ぎていませんか」と栄養士が聞くので、「ええ。物足りなくていつまでも食卓に居残っていますし、食前や食後におせんべいを食べています」と私。「え? おせんべいはお米ですよ。それに、おかずを食べ過ぎるとカロリーオーバーです。糖質制限したいなら、ご飯を少なめに食べ、おかずやお菓子を食べ過ぎないことです」と思った通りの答えが返ってきました。
魚を食べたがらない問題について「私は最低でも週2回魚を食べたいのですが、夫は2回だと多いと言うんです」と訴えると、「青魚にはDHAやEPAなど体に良い栄養素が豊富なので、ぜひ魚を食べる機会を増やしてください」と栄養士。「代わりにDHAやEPAのサプリメントは毎日とるんですが」と言うと、「サプリメントは補うもの。まずはバランスの良い食事から栄養をとることが先なんですけれどね」と苦笑されました。
ソースに塩分はない問題には「いえいえ、ソースにも塩分は入っています。お皿が黒くなるほどかけたら、塩分のとり過ぎで脳卒中や心疾患を招きますよ」などなど。夫が口にする謎の食理論は総崩れ、間違いだらけだったことが明らかになったのです。
帰宅した私は「あなたの言動について日ごろからおかしいと思っていることを全部聞いてきたよ」と言って、書きつけたメモを夫に渡しました。以降、夫は茶碗に軽く一杯のご飯を食べ、魚を出しても文句を言わなくなりましたが、おやつのおせんべいはやめられない様子。休日、散歩を始めたものの、帰りにはこってり系の総菜パンを買ってくるなど、懲りていないようです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)
消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。
イラスト/さくら
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