「あれ?微熱が続いている…」なぜ?微熱と更年期に潜む意外な原因とは【医師解説】
鼻水やせきなど風邪症状はないのに体温を測ると微熱がある……。これは40代・50代の更年期世代に見られる症状です。微熱だけなので受診するほどでもないと様子 …
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冬の家庭料理の定番といえば鍋料理ですが、市販の「鍋つゆ」を使いそのパッケージの裏に書いてある具材を何となく入れているという人も多いのではないでしょうか。ビタミン外来の医師・佐藤務先生によれば、同じ鍋料理でも鍋つゆと食材を工夫するだけで健康効果がアップすると言います。さらに、そこにはある共通点も。簡単に作れる鍋レシピとともに、鍋つゆと食材のポイントを紹介します。
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まずは、健康効果がアップする鍋つゆについて教えていただきました。
「鍋つゆは料理酒と水を1:1の割合で混合したものをベースに使いましょう。料理酒を使うことがポイントで、体を温める効果が期待できます。料理酒と合わせるものは、水だけでなく、だし、豆乳、トマトジュースなどに変えることで、飽きずに毎日でも食べられます。なお、妊娠中の方やお子さんなど料理酒のアルコールが気になる方は、あらかじめ電子レンジで加熱した上で使うと良いでしょう」(佐藤先生)。
料理酒鍋とだし鍋を比較したモニター試験では、料理酒鍋のほうが冷えやすい手足の先までしっかり温まっていることがわかりました(下図)。また、体温も料理酒鍋のほうが高く上昇し、より効率的に体を温める効果が実証されました。
次に、食材の選び方はどのようにすれば良いのでしょうか。
「食材はたんぱく質と野菜をそれぞれ2種類以上使いましょう。たんぱく質は大豆食品など植物性たんぱく質を必ず入れ、もう1種類はお好みに合わせて肉、魚を選びます。シメのおじやなどで卵を使えば3種類になります。また、野菜は長ねぎ、玉ねぎ、にんにく、にらなどアリシンが含まれる野菜を必ず入れ、それ以外に何種類か野菜を入れましょう」(佐藤先生)。
「野菜はねぎ類に加えて、目的に合わせて葉ものや根菜などをプラスしていきましょう。食物繊維が豊富なきのこや海藻もおすすめです。鍋は野菜をたくさんとれる料理です。積極的に使って冬の体のケアに役立てましょう」(佐藤先生)。
【目的別に入れたい野菜の例】
次の章では、料理酒を使った簡単にできる鍋レシピを4つ紹介します。
【材料】(1人分)
A
料理酒… 150ml
豆乳 …150 ml
生鮭…1切れ
れんこん… 100g程度
にんじん… 1/2 本
大根… 100g程度
油あげ… 1/2 枚
味噌… 大さじ1
しょうが…1かけ
酒粕… 30g
【作り方】
① 酒粕はお湯(材料外・適量)で溶いておく。れんこん、にんじん、大根は薄切りにする。
② 鍋にAを入れて火にかけ、生鮭と①を入れて鮭に火が通るまで煮る。
③ 油あげを千切りにして、②の鍋に入れる。
④ ②の鍋の火を止めて、味噌を入れてよく混ぜる。
「鮭に含まれるビタミンEは、血液の流れの改善に役立ちます。また、アスタキサンチンが多く含まれているため抗酸化作用があり、疲労回復にも効果があります。豆乳に含まれるビタミンB1は代謝を促進し、体を動かすエネルギー産出を助けます。れんこんは、温め食材として知られています。薄切りであれば、鍋でも食べやすくなります。冷えに関しては、この他にもとうがらし、にら、にんにく、しょうがなどが有効です」(佐藤先生)。
【材料】(1人分)
A
料理酒… 150ml
水… 150ml
豚肉… 100g
豆腐… 100g
にら… 5本程度
にんじん… 1/3 本
白菜… 1~2枚
えのきだけ… 1/3 袋
味噌… 小さじ2
キムチ… 30g(お好みで調節)
【作り方】
① Aを鍋に入れて火にかける
② にら、白菜、えのきだけは 3~4 ㎝長さに切る。にんじんは皮ごときれいに洗って、薄切りにする。
③ 鍋に豚肉を入れて火が通ったら、②を加える。
④ にんじんがやわらかくなったら、③の鍋に豆腐を加えてひと煮立ちさせる。
⑤ ③の鍋の火を止めて、味噌を入れてかき混ぜ、キムチをのせる。
「免疫細胞のエネルギーは、細胞の中の小器官であるミトコンドリアで働く酵素がビタミンB1の助けを借りて作られます。豚肉や大豆などに豊富に含まれるビタミンB1は、にらや長ねぎなどアリシンを含む食品と一緒に食べることで脂溶性となり、肝臓に蓄えられ必要に応じて利用できるようになります。通常のB1は水溶性で蓄えることはできません」(佐藤先生)。
【材料】(1人分)
A
料理酒… 150ml
だし汁… 150ml
鶏もも肉… 80g
大豆もやし… 1/3 袋
玉ねぎ… 1/4 個
ごぼう… 7~8 ㎝程度
しいたけ… 1個
小松菜… 1/3 束
ゆで大麦… 大さじ1
醤油… 小さじ1
ゆず… 少々(乾燥ゆずでも OK)
【作り方】
① ごぼうは皮ごとささがきにし、玉ねぎは薄切りにしてそれぞれ15分程度水にさらす。
② 鍋にAと醤油を入れて火にかける。
③ ②の鍋に鶏肉を加えて火が通ったら、①、しいたけを加える。
④ ごぼうがやわらかくなったら、②の鍋に大豆もやしと小松菜を加える。
⑤ ②の鍋を3~4 分煮込んだら、ゆでた大麦を入れてゆずを散らす。
「ごぼうには食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維(イヌリン)、不溶性食物繊維(セルロース、リグニン)があります。水溶性食物繊維もとるためには、スープもしっかりとりましょう」(佐藤先生)。
【材料】(1人分)
A
料理酒… 150ml
水… 150ml
鶏むね肉… 80g
豆腐… 100g
長ねぎ… 1/2 本
かぼちゃ… 1/8 個
トマト缶… 1/2
カレー粉… 小さじ1
塩・こしょう… 少々
【作り方】
① 長ねぎは斜めの薄切りにし、塩・こしょうを振った鶏肉とともにフライパンで焦げ目がつくまで炒める。
② 鍋にAを入れて火にかける。
③ ②の鍋が沸騰したら、トマト缶とカレー粉、塩を加える。
④ ②の鍋に薄切りにしたかぼちゃ、①を入れる。
⑤ かぼちゃがやわらかくなったら、②に豆腐を加えてひと煮立ちさせる。
「鶏むね肉に多く含まれるイミダゾールペプチドは脳の疲労回復に効果的。また、肉体の疲労にはビタミンB1とアリシンの組み合わせもおすすめです。ビタミンB1は、糖質の分解を助けてエネルギーを生み出し、乳酸などの疲労物質をたまりにくくします。かぼちゃは特に皮に多くビタミンAが含まれており、活性酸素を除去に役立ちます」(佐藤先生)。
これからますます寒さが厳しくなり、さまざまな感染症が流行しやすくなります。体を温める料理酒の鍋つゆと、たんぱく質と野菜がたっぷり入った鍋料理で、おいしく対策していきましょう♪
監修/佐藤 務先生(ビタミン外来・スポーツドクター )
稲毛病院整形外科・リハビリテーション科/健康支援科部長。1997年、臨床の現場にサプリメントの摂り方を指導するビタミン外来を新設。2000年には全国初の健康支援科を創設、8つの健康支援外来を新設。昭和大学医学部統合医学科講師に就任し、医学生にサプリメントや栄養の講義を開始。専門は整形外科・リハビリテーション科だが、予防を含めた総合医療を提唱。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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